2019/06/17
ハンドメイド商品の値段のつけ方に迷ったら見直すべき2つのコツ
『ハンドメイドの商品の価格ってどうつけたらいいんですか?』
悩める作家
『誰か私の価格決めてくれないかな』
悩める作家
先日、海外のハンドメイドサイトEtsyの、
ショップ運営セミナーを開催したのですが
ぽろっとそんな事を聞かれました。
ハンドメイド商品の価格って、
ほんとうに悩むところだと思います。
ということで今日は
ハンドメイド商品の価格設定で知っておきたい2つのコツ
について書いてみようと思います。
目次
多くの作家さんが商品の価格に翻弄される理由
コンサルやセミナーなどをしていると、
多くの方が値段について悩みを打ち明けてくれます。
「私の商品の値段なんですが、
家族に相談したら、そんなの500円くらいじゃない?って言われたんですが、
先日あった友人には安すぎるって言われました・・。」
悩める作家
「一体誰の意見を聞いたらいいんでしょう? 先生、価格つけて下さい。」
悩める作家
ハンドメイドの価格というのは
聞く相手によっても反応がまちまちで、本当に迷うところですよね。
一体誰に聞いたら正解なの?
そう、誰かに答えを求めたくなるのですが、
求めれば求めるほど違う価格を言われ、翻弄されてしまうことがあります。
そして、多くの方はしたの3つを考慮して値段を設定していくように思います。
①原価に重きをおいて価格設定する
商品を作る上で、布だったり毛糸だったり
原材料がかかることが多いので、その仕入れ代を考慮して価格を考える
という方法。
例えば原価に500円かかっているから、そこに利益を上乗せして1000円かな。
という感じで設定されるパターンです。
②時給から換算する
材料費があまりかからない商品に関しては、
制作に費やした時間を時給換算して、
そこから商品価格を決めるパターンです。
技術やスキルを時給換算し、かかった時間から価格を導く考え方です。
③必要な収益から逆算する
これは利益から考える方法です。
毎月1万円くらい収入が欲しいから、
じゃあ1つ3000円で販売しようという形です。
どれも、商品価格を決めるヒントになるのですが、
それでも多くの人が悩み続け、人に価格をつけて欲しいと感じるのは
なぜでしょうか?
そして、なぜ多くの場合安く売ろうとしてしまうのでしょうか?
商品価格を決める上での無意識のブレーキ
価格・お金というのはとても繊細で、
扱いが難しいものだと思います。
そのお金と、自分の作ったものを交換するわけですから
ドキドキしますよね。
では、このドキドキが一体どこからくるのか?
答えは、
“後ろめたさ”と”自信のなさ”
だと感じます。
1つずつ解説していきますね。
①
まず、価格をつけることや値段をあげることに罪悪感や後ろめたさを
感じる方が多いように思います。
私の商品で1500円ももらっちゃっていいのかな?
(だって原価300円なんだけど・・・。)←心の声
・高くしたらお客さんに申し訳ない
・お客さんは、安ければ安いほど良いに違いないと思っている
こんな感情が、後ろめたさの背景に潜んでいるように思います。
②自信のなさ
商品の価格をできるだけ安くしたい
と思う背景には、いろんな感情があると思います。
少しでも安く提供してあげたほうがお客さんが得だから。
似たような商品でもっと安く売っているお店があるから。
ただもう一つ、
「安いほうが自分が安心だし、なんか気が楽だから。」
「高くするのはまだ自分らしくないから。」
という心理もそこにあるように感じます。
言い換えれば、
そんな高値をつける自信がない
そんな高級なもの、私は販売できない
そんな責任持ちたくない
という感情です。
だけど、
「売り上げをあげたいんです。もっと自分で稼げるようになりたいんです。」
という悩みでコンサルにいらっしゃる方がとても多いので
私自身も含め、人間の感情て本当に複雑だなと感じます。^^;
さて、
価格を決める上で大きな抵抗になっている
「後ろめたさ」と「自信のなさ」ですが、
実はこの自分の中の思い込みが
ハンドメイドの価格競争に自ら足を踏み入れる
きっかけを作っているかも知れません・・。
価格に後ろめたさを感じた行く末
商品を作っていて、いざ
自分の時給等を考慮して理想の金額で商品を販売しようとしても
「あれ?! さすがにこれじゃ高すぎて誰も買わないよね・・」
っとふと我に帰る時ってありませんか?
例えば、一生懸命作ったポーチ。
ジッパーを取り付けたり裏布をつけたり。
ポケットもつけたりして工夫がたくさん施されていても、
5時間かかっても5000円で売っている人は少ないかも知れません。
なぜなら、
「100均」でも似たようなもの売ってるし
と、既製品と比較をしてしまうからではないでしょうか。
そしてそこに追い打ちをかけるように
「5時間かかったけど、まだそんなに上手じゃないから仕方ないよね」
という理由が合わさって、
自分的に妥当なところで手を打つと思います。
だけど、売れない。
そして、値下げをしてみる・・。
そんな感じで、ハンドメイドの価格の下げあいが
発生してしまっているように思います。
でも、よく考えてみると
既製品とハンドメイド品の良さって全く違っていて
そもそも大量生産のものと価格を合わせようとしても
苦しい思いをすることになってしまいます。
では、
ハンドメイド品の良さって、何でしょうか?
自分で価値をもたせることができる
ハンドメイドの良さって、ズバリ
作家さん個人個人が自分で価値をもたせることができるところ
だと思います。
それはもちろん、その作家さんならではのセンスだったり
デザインだったり、クオリティーだったり。
そういう商品そのものの価値もありますが、
ハンドメイドの良さって、
商品の良さだけじゃなくて
”作家さんの良さ” も合わさってお客さんに届けることができるように
思います。
例えば、
よく似た手提げ袋が2つあったとして、
1つは大手の衣料品店で大量生産された1つ500円の手提げ袋。
もう一つは、小学校の元教員の女性が
「このサイズだと子供たちが持ちやすい」と自らの経験を生かして工夫して作った手提げ袋。
この2つの商品を比較した時、
後者の方がたとえ1500円でも、きっと選ぶ人がいると思うのです。
結局のところ、
ハンドメイドの個人販売のいいところは、
こうやって作家さん一人一人の背景がストーリーになって
商品の価値に載るからだと思うのです。
既製品と同じように見える商品だって、
価値のつけ方は素材の原価やクオリティーだけではありません。
どんな思いで作っているのか?
お客さんにどんな風に喜んで欲しいのか?
どうしてそもそも販売しようと思ったのか?
どういった工夫が誰目線で施されているのか?
それは伝えようとしなければ価値になりませんが、
伝えることができるかどうかが大きなさを生みます。
自分にはそんな大した理由なんてない
と思う方であっても、
人から見ればその理由が大きな価値を持つこともあります。
例えば
私はスポーツ選手にあまり興味はないのですが、
情熱大陸でそのアスリートの背景を知った後というのは、やたら応援したくなったり
テレビをみてしまったりと、その選手に愛着が湧くようになったりします。
これもやっぱり、
その人の背景を知ったからだと思うのです。
私たちが視覚的にお金と交換しているものは
作り終えた
”商品”かも知れないですが、
お客さんがあなたの商品を選ぶ理由は
実はこのように、商品以外の部分が大きく影響していたりします。
丁寧に要望に答えてくれた
嬉しいメッセージがついていた
そういうところが価値となってリピーターさんに
なってくれることを考えると、
商品の価値は、商品以外のところでも
多方面からつけることが可能なんだと思います。
手提げ袋の例で言えば、
「小学校の先生だった人が作っているなら間違いないだろう」
「子供のことを想って愛情込めて作っていそう」
というイメージそのものが、商品の1つの価値となるわけですよね。
「もっと高くしてください」
先日のセミナーで、
ある作家さんが彼女のお客さんから言われた言葉です。
「私がいうことじゃないけど、○○さんの商品、この価格じゃ安すぎますよ。」
そんなことをお客さんの方から言われるなんて・・・、
とびっくりしすぎて眠れなかったというその方は
きっと自分の常識をドカンと壊されたような感覚だったと思いますが、
商品価値をあげる ということは、期待させてあげる ということとイコール
だと思います。
そのお客さんは、
「私、とっても期待しているのに、
どうしてそんなに安いんだろう?」
と、価格と価値の間にモヤモヤ感を感じたんだと思います。
商品を期待させて、ワクワクさせてあげることは、
大きな責任が伴いますが、同時に
気持ちよく商品の値段を堂々と決められる時でもあります。
ぜひ、お客さんを喜ばせる方法として
”値下げ” をするのではなく、
値上げできるほどにあなたの商品に期待をもたせること
を考えてみてください。
お金をもらう後ろめたさをなくし、
その代わりお客さんに期待をさせてあげる
これができれば本当に自分の理想の価格で
気持ちの良い販売をしていくことができるように思います。
あなたが商品の価値を生み出すのだから、
価格を決めるのも、もちろんあなた次第です(^_^)
そして、その覚悟ができれば
いくらであってもそれがあなたの商品価格の正解になるんじゃないかな
と思います。
何か気づきがあれば幸いです。
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恥ずかしい内容ですが、良かったら読んでみて下さい^^
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